2011年5月27日金曜日

積読中国1-2「岐路に立つ中国―超大国を待つ7つの壁」津上俊哉

第1章 人民元問題の出口は見つかるか 【第1の壁】

90年代後半に不景気になったが、98年に始めた財政金融政策総動員により、2000年~景気は好転した。
01年WTO加入。外国投資の積極化。
しかし、03年より景気過熱からインフレへ。
04年からマクロコントロールと言いながら実はミクロ介入。利上げをしない理由は人民元高防止である。大量のドルを買い介入した。
05年からドルペッグから離れたが、輸出産業への影響を考慮し、調整幅は少なかった。
その後影響がそれほどないとみて、07年から調整が加速した。

人民元高を嫌う理由は、「輸出産業が伸び、外国投資が進むから」という、途上国心理である。
「輸入品が安くなり、対外投資も割り安になり、存在感が増す」など、通貨高にもメリットはある。
また、外圧によって変更したくないということで身動きが取れなくなっている。
現在は袋小路の状態である。

これから、人民元は基軸通貨を目指す。人民元の国際化である。
内需拡大、輸出の人民元建て決済、兌換自由化などかテーマとなる。
しかし、10年後からの高齢化などもあり、難しい。
基軸通貨はこれはJPY(円)も実現できなかった。
今世紀後半になるだろう。また単独よりもアジア連合と言う発想もある
アジア連合も今のユーロの状態を考えると、課題が見えてくる。
財政の共通化、連邦国化を催促するので難しい。


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